
ウチの近所に了源寺という日蓮宗のお寺があります。
このお寺にある万灯(まんどう)は、私が照明部分を担当しました。
「新しい万灯の照明は、是非とも LEDにしたい」という住職の意向があり、私に話がきたのでした。
この万灯が完成したのは 2003年で、丁度、白色 LEDを使った製品が出始めた頃でした。
当時の白色 LEDは、照度が低く、色味が悪く、価格も高くて、多くを妥協しないと使えないものだったのですが、何とか工夫をして取り入れてみました。
それから13年が経ち、LEDの性能は格段に良くなりました。
価格も大幅に下がったのでリニューアルをすることになったのです。

今回のリニューアルでは、建物の内側にある LEDモジュールを全て入れ替えました。
LEDの明るさが 2倍以上になったので、屋根の下に漏れる光が増え、より立体的に見えるようになりました。
特に良くなったのが「光の色味」。
暖かみのある電球色(2700K)になり、演色性もアップ(Ra83)し、木材の檜(ひのき)が金色に輝いて見えます。
13年経って、ようやくイメージ通りの明かりが実現できました。
使用した LEDモジール

左側が 2003年に取り付けたもの。
豊田合成製の砲弾型 LEDを使用した LEDモジュール。
当時、電球色のモジュールがなく、5000Kの青白い光のものだけだったので、オレンジ色の舞台照明用フィルターを被せて使用。
フィルターは光を拡散かせる効果も有り。
その分、暗くなってしまうが、色味はまずまず。
首振り機構があったので、最適な位置に設定できたのも良かった。
右側が今回取り替えたもので、日亜化学製の LEDを使用。
光が拡散してくれたので、細かな向きの調整はいりませんでした。
奥にあるのが専用のソケット。
新旧の LEDモジュールどちらにも使えるので、今回の交換作業はワンタッチで済みました。
元々はミニキセノンランプ用に開発したソケットで、デザインは 22年くらい前の私。それも外観だけw
LEDモジュールとソケット、どちらも森山産業の製品です。
まぁ、とにかく今回は無事に納まって良かったです。